装備品の話など(1)

  2004年10月4日

 いつのまにやら季節は秋に入ってしまった。今年は台風が多くて、そのたびにヨットハーバーに駆けつけることになるのだが、かわうそ号は知り合いのマリーナの看板に縛りつけてあって、どうやっても飛ばないだろうと、のぞきにすら行っていない。そろそろ一度行って、確認してこないといけないと思ってはいるのだが、いかんせん日曜日しか休みがなく、さらにその日曜日はヨットに行ってしまっている。いかん、来週はのぞいてこよう。

 さて、すっかり旅も終わってしまったので、書くネタがない。これが商業誌にでも書いていて、原稿料でも入ってくるなら、無理矢理にでも話題をつくって、文をひねくり出すのだが(ほとんどの文章はこうして産み出されている)、そういうわけでもないので、書くことがないなあ…と思いつつ、そのまま毎日が過ぎていくことになるのである。
 とはいえ、不思議なことに毎日カウンターが上がっているので、まだここをのぞいている人もいるはず。そこで、無理矢理文をひねくり出すのである。
 そこで、河童が持って行った装備品の話など、また書いてみようと思う。ただ、キャンプ用品の類というのは、毎年のように新しい商品が作り出されていて、河童の持って行った装備なぞ、もう古いものの仲間に入ってしまっている可能性も高い。その辺は差し引いて考えてもらいたい。

 装備品で、一番始めに書くのは、やはりテントの話である。なんといっても、3年で通算255泊ほどしているので、これがなかったら話にならない。
 河童が使っていたのは、ご存じモンベルのムーンライト3である。定番といえば定番、これ以上使い回しのきくテントも他にないぐらいのものである。ちなみに3というのは、3人用ですよ、という意味であって、1〜9型まであるらしい。1人だから1でいいんじゃないかと思うだろうが、そうはいかないのがテントである。河童の場合、雨の日は基本的に停滞する。ひどい雨の時など、トイレ以外はテントの中でジーッとしていることになる。たいていは体力の回復を図って、1日寝ているのだが、当然、食事を作ったり、ホームページを作ったりという行動もテントの中でする事になる。1人用のテントだと、スペースの関係でこれができないのだ。
 それから、もう一つは荷物の問題がある。河童の場合、ほとんどが港にテントを張ったので、けっこう人通りが多い。山ならば、荷物を外に置いておいても、通る人も限られるだろうから(もっとも、そんな山奥に行く人はあまりいないかもしれないけど)それでもかまわないかもしれないが、港の場合だと、ちょっと不安が残る。それに、雨の日も同様で、荷物がテントの中にないと、ものすごく困るのである。そういう理由で、テントがでかくなった。

 ムーンライト3については、この旅に出る以前から使っているのだが、ともかく立てやすい。へとへとになって上陸し、かわうそ号を引っぱり上げてからテントを張るのはかなりの重労働である。ムーンライトは、テント本体を広げておいて、あとは勝手にぱきぱきとはまってくれるフレームを上にのせるだけで、簡単に設営できる。当然、たたむのも簡単で、朝の貴重な時間を使わずにすんだ。それに、内部の容積も大きいので、中で何をするにも便利だった。両側がメッシュになっているので、風通しもよく、暑い時でも、わりに快適に過ごせた。やっぱり、このテントは優秀だと思う。
 そうそう、今思い出したが、ぜひともオプションで遮光フライシートを作ってもらいたい。というのは、夏の停滞時、テントの中で昼寝しようとすると、標準の緑のフライでは、日光がそのまま突き抜けてきて、暑くてしかたない。河童は、銀のビニールシートを上にかけていたけど、なんとなくあルンペン風でみっともないのである。これはぜひともちゃんとしたものを作ってもらいたいと思う。

 このテントの唯一の弱点は、そのままだと少々風に弱いということだ。普通に使っているのなら、全然問題ないんだろうが、河童のように、ふきっさらしの港にそのままテントを設置してしまうと、風の強い日はテントがはためいた。そこで風の強い日には、Aフレームの上から、テントの前後にロープをはった。こうすると、かなりの風まで耐えることができる。もっとも、そんなところにテントを立てるほうが間違っているのであって、風の当たらないとことにテントは立てましょうと、キャンピングの本には書いてある。河童がいけないんですけど。

 テントの高さが高いほど快適性は高い。かわりに耐風性は落ちるから、この辺のかねあいは非常に難しい。快適性を選ぶか、耐風性を選ぶか。
 河童が、次に同じことをするとしたら、ムーンライトを持って行くか、同じくモンベルのアルバインにするかで悩むな。いや、値段を見たらやっぱりムーンライトなんだけど(笑)。
 

下がコンクリートなので、摩耗防止に
シートを敷いてある。
こんな風の時に、テントを立ててる方が
おかしいんだけど。
青森県大間にて。
正しいテントの立て方。
風の当たらないところに張りましょう。
ペグもちゃんと打ちましょう。
そうすりゃ、なんの問題もない。