枕崎休息中 その2日目

2003年5月13日

鹿児島県枕崎市

 ついに奄美が梅雨入りしたらしい。こうなると鹿児島の梅雨入りも間近と言うことで、早く北上しなければならない。とまあ、言ってはみたものの、今夜はしっかり雨なのである。薩摩はともかく、大隅ではけっこう降っているようで、先日停滞していた内之浦は降り始めからの雨量が170ミリを超えているとか。枕崎はそこまでひどくないが、やっぱり雨にはかわりなくて、雨粒がテントをうっている。

 しっかし、早起きの習慣とは恐ろしいもので、せっかく停滞を決め込んでゆっくり寝ようと思っているのに、必ずいつもの起床時間4時に目が覚める。もちろん、そこから寝ようと思うのだが、無理みたいで6時頃にはどうしても起きだしてしまう。今朝もそんな感じで目を覚まして、外に人の気配があるので出ていったら、犬の散歩をしている人が立っていて、なんだかんだと話をしているうちに朝食を食べに行く話ができてしまい、結局その後朝食をごちそうになってしまった。うーむ、やはり早起きは三文の得なのである。
 ちなみにこの方、枕崎で釣り船をやっている方で、荒磯フィッシングの船頭さんであった。いろいろこの辺の釣りの話を聞いたのだが、残念ながら河童は釣りをしないのである。でも、やはり九州最南端だけあって、いろいろ大物が釣れるらしい。

 この辺の船外機を積んでいるフネは、必ずエンジンを二つ積んでいる。だいたい大きい方の1割ぐらいの船外機をもう一台積んでいる。一昔前、まだ船外機がいまほど信頼性のないころは、船外機の2機がけは普通に行われていたのだが、近年の船外機は、まずめったなことで止まることはなくなった。それでこの風習もすっかり途絶えていたと思っていたが、枕崎にはこの風習が残っていた。聞いたところ、種子島を抜けてしまえば、あとはアメリカまで流れるしかないので、万一を考えて積んでいるそうだ。最近の船外機はとまらんでしょう、と聞くと、とまらんという答えが返ってきたが、人に迷惑かけるしなぁ、ということであった。なにより、漂流して銚子沖で救助された人が何人かいるそうで、さらにどこかに釣りに行ったままの人も数人いるそうな…。
 かわうそ号にも予備のエンジンを!

 言うまでもないが、枕崎はカツオの町である。漁協の建物の上には巨大なカツオのオブジェがあるし、港ではかちんかちんに凍ったカツオが、トラックに乗せられて運ばれていく。さすがだなあ、と思っていたのだが、河童は決定的なものを見逃していた。先に、枕崎駅の写真を載せたが、あそこにこいのぼりらしきものが映っている。考えてみれば、5月5日も過ぎてこいのぼりがあがっているのはおかしいのである。あれ、よく見るとこいのぼりではなかった。なんと、カツオのぼりなのだ。そんなものがあるなんて知らなかった。
 まだまだ日本は広いなあ。

荒磯フィッシングのフネ。
親子でやっているのだそうな。
雨なので、雨仕様の発電機。
雨はあたらない。念のため、パネルは
ガムテープで雨粒があたらないように
カバーしてある。
風が強かったので、昼の雨が止んだ隙に
テントを移動した。それでもうるさいので、
テントをしばりつけた。よく見ると、あらぬ
ところからロープがとってある。こうすると、
ぴたっと止まるんだよね。
これまで発電機は充電が終わると、すぐに
止めていたのだが、考えてみれば急ぐ必要も
ないので、回しっぱなしにしている。充電程度の
使い方だと、満タンで6時間ぐらいは回っている。
蛍光灯をともすテントなんておしゃれでしょ?
かつおのぼり。
たしかによく見ると鯉ではない。
気がつかなかった。