和歌山県美浜町三尾
昨日、出ようか出まいか迷いに迷って、結局出てきた。というのも、夜からは間違いなく大荒れになり、翌5日もたぶん荒れ模様。問題は、次の好天時にどこをスタートにするかということなのである。印南から一気に紀伊水道を横断する手もあるが、距離がちとつらい。御坊に入れば、電波が通じるし風呂屋もある。さらに日ノ御碕のすぐ下、三尾まで行ってしまえば、徳島県阿南市の伊島まで25キロと次が楽になる。こういう選択はなかなか難しいのであって、いろいろ考えないといけないのだ。買い物もままならないようなところで停滞するのもつらいのである。
さて、そういいながら、結局、後行程優先で三尾まで来てしまった。印南から15キロ。距離的にはたいしたことなのだが、途中で雨が降り出し、ついでに向かい風も吹き出し、4時間もかかってようやく入った。
雨の中、テントをはって、何とか中に逃げ込み、ラーメンを作って寝ると、風が吹き出した。しかたないので、浜に転がっている石をひろってきてテントを押さえ、やれやれと思ってかわうそ号を見に行くと、潮があがってきていた。そもそも、干潮時に入ってきたので、けっこう上まで引き上げたつもりだったが、まだ足らないらしい。ここのスロープの角度だとかわうそ号を直接引っぱり上げることはむずかしく、いちいちテークルを使って引っぱらないと無理なのだ。雨の中、なんとか引っぱり上げると、またずぶぬれになった。
ああ、もうしらんと、寝てしまったのだが、2時頃から風が強くなった。初めのうちは、これもしらんふりをしていたが、テントが浮き上がってきてしらんふりもできなくなってしまった。かといって、外も中も真っ暗で、処置のしようもなく、ひたすら河童が重しになるしかどうしようもない。結局、朝まで眠れず、明るくなってから石を積みました。
ところが、今日の風はこれでおさまらなかった。ゴーという風の音は、もう昨夜からずっと聞いていたのでなれていたが、ひときわ大きな音がしたと思ったら、次の瞬間テントが飛び上がった。あっと顔を上げると、押さえてあるはずのテントが持ち上がり、床が浮いている。あわてて外に出ると、ポールがはずれ、フライシートが飛び、さんさんたる状況になっているではないか。これは、もうダメだと、テントの場所を移動することにした。とはいえ、あまり選択肢のある場所ではない。なんとか番屋の横に風のあまりあたらない場所を見つけて、そこへテントを移した。こう一言で言うと簡単なんだが、荷物も入っているし、風も強く吹いているし、とんでもなく難作業だったことは言うまでもない。雨がほとんど止んでいたのが、まだマシだったが、それでもかなり疲れた。
というわけで、今日は1日テントの中で寝ている(それしかできないし)つもりだったのが、とんだ大騒ぎになってしまった。風は夜になっても、まだ強く吹いている。ちなみに、ここは電波もとどかず、この更新がいつアップできるのかという見込みはまったくたっていないのである。明日、国民宿舎へ行くつもりで、そこにグレ電でもあるかもしれないとおもっているが、さて?
靴も濡れたので、乾かしている。 発電機があると、こういう芸当ができる。 |
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紀伊水道は真っ白。 本船の舳先にあがる波がすごい。 |
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移動後のテント。 雨が止んだので、発電機を持ち出して 電力供給。 |
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こうして、テントの中でラーメンを作る。 このコンロは安定がいいので、マットの 上でもできる。もちろん、メーカー推薦は してないので、責任は自分で持つ。 |