かわうそ号、ラダートラブル発生!

2002年6月23日

 那珂湊マリーナで、かわうそ号を点検していたら、とんでもないことを見つけてしまった。

 なんと! 舵が曲がっているではないか。

 どうも、九十九里で転んだ時に、砂浜に舵が当たったらしい。そういえば、河童が立っていたところが腰ぐらいの深さで、船首をもって沖の方に船を立てて支えていたのだが、後ろの方はもっと浅いはずなので、波が引いた時に当たった可能性は十分にある。舵は、船の真ん中までロープが引っぱってあって、そのロープを引けばくるっと回ってデッキの上がるようにできているのだが、このときは船首をつかんでいるだけでも大変で、とてもロープまで手が伸ばせるような状況ではなかった。

 曲がった舵を見ると、万力にでもはさんで伸ばせば、使えないことはなさそうだ。しかし、材質がアルミなので、たとえ形が元に戻ったとしても、金属疲労が中に残り、今度はいつ壊れるかわからない。曲がったところは当然ながら一番力のかかるところなわけで、無理矢理直したとしても、ある日突然ぽっきりと折れ、海の中に沈んでいってしまう可能性が高くなるだけである。ここは、新しく作り直した方が賢明である。

 さっそく、Y−14クラブの柄沢さんに電話をかけた。柄沢さんは、金属加工業を生業としているプロである。この人に頼めば、アルミであろうが、ステンレスであろうが、どんな部品でも作ってくれるのだ。事情を話し、ファックスで図面を送って、週明けに、すぐに加工して送ってくれる手はずを整えた。なにぶんにも、こういう時の自作仲間の対応というのは、恐ろしく早いし的確なので、河童は安心して旅が続けられるのだ。

 そんなんで、河童がさぞ落ち込みであろうと思われるだろうが、残念ながらぜーんぜん落ち込んでなんかいないのである。なぜかというと、ここの那珂湊マリーナの人たちが熱い! 河童の話を聞いて、水戸まで送ってくれた岡田社長をはじめ、金曜日から駆けつけてくれたソルティードッグの福原さん、歓迎会を開いてくれたDUCK号礒崎さんご夫妻、SHIMA号島さんご夫妻、そしてこの会場となったエル・マリーナ号(50フィートのパワーボートだ!)を提供してくださった定方さん、そのほかにもたくさんの人たちから声援を受けて、モチベーションは上がっているのだ。本当に、このマリーナに入ってきて良かった。

 ちなみに今日は、かわうそ号のオリジナル、トレードエイボンを作ったMUKOさんが遊びに来てくれて、一緒にヨットに乗って、このへんの海況の下調べに行ってきた。いやはや、河口には、恐ろしいぐらいの波が立つ。ここには、川から港に入れるエスケープルートがあるので、そっちを通って港から出ようと、堅く心に誓ったしだい。ともかく、部品と天候を待つぞ。

雨が降っている時は、
発電機の後ろだけテントの外に
出しておく。
ブレードが曲がっているのかわかる?
取り外したところ。
根本の一番力のかかるところで
くにゃっと曲がっている。
今日の下見メンバー。
左から福原さん、MUKOさん。
遠いところをどうも。