かわうそ号大移動

2002年6月20日

 ポーテージをするぞ!ってことで、レンタカーの予約やら、テントの撤収作業などをしたあとで、hanimaruさんちに一晩泊めてもらった。おかげで3日ぶりに風呂にも入り、焼き肉とビールという最高の組み合わせのお食事もいただいで、すっかりお世話になってしまった。しかも、hanimaruさんのご職業が、河童の趣味と関係していて、すっかり酔っぱらった二人は、他の人が聞いてもぜーんぜんわからない大変マニアックな会話を延々続けて、娘さんのひんしゅくをかっていたのである。

 そして20日、隣の隣の町まで送ってもらい、レンタカーを借りてきた。トラックのロングボディーを借りても、まだ2メートル車体からはみ出す。警察に行って、許可をもらおうとすると、県外まで行く場合には、即日には許可がおりないという。冗談ではない。レンタカーは夜8時までしか借りてないし、ナビソフトによると那珂湊まで5時間かかると出ているのだ。今すぐにでも許可がもらえないと大変なことになる。しかし、どうやってもダメらしい。斜めにのせたら許可はいらないだろう、といわれたが、斜めにして2点で支えて移動するのには抵抗がある。船体はもつだろうが、旅の長さを考えると、できるだけダメージを与えたくないのだ。しかし、ほかにいい方法もなく、持ち上げて斜めにのせるしかない。1人でロープをほどいて、えんやえんやと船を引っぱり上げていたら、警察署の駐車場にいた人たちが手伝ってくれて、あっという間にかわうそ号は斜めにしばられてしまった。もう、これで運ぶしかない。
 しかし、さすがに不安なので、途中のホームセンターによって、木材を買い、カヌーの下に支えを入れた。これで一応3点で支えることになり、いくらかはましになるはずである。

 そんな感じで、ようやく那珂湊を目指すことになった。8時に車を借りたはずなのに、支えを入れた時点で、すでに12時を回っていた。急がねば、ということで、見ておきたかった犬吠埼も、どうしても行きたかった鹿島神宮も素通りである。なんとか鹿島港だけは車の中からみてきたものの、えらく忙しい移動になってしまった。

 やっと5時近くになって那珂湊に着いたものの、もとよりあてがあるわけではない。とはいえ、車を返しに水戸まで行って、その後、電車で那珂湊まで戻ってこなければならないので、安心してフネを置いておける場所を見つけないといかないのだ。パソコンに入れてあるナビを見ると、那珂湊マリーナという所があったので、そこへ行ってみることにした。毎度の事ながら、出たとこ勝負なのである。
 
 マリーナに行ってみると、帰り際だったにもかかわらず、
「ん〜、そう言うことなら協力するっぺ」
といわれて、フネを置くことができた。空き地にテントもはらせてもらい、水戸まで車を返していく話をすると。
「それなら、オレも一緒に水戸まで行くっから、帰りは乗っけてきてやっぺ」
「え〜っ!」
 結局、水戸まで行ってもらったあげく、ラーメンをおごってもらい、さらにとっくにしまっているマリーナを開けてもらって、シャワーまで浴びてしまった。なんだか、いいのかなあという感じである。

 その後、11時過ぎまでこれまでの航海の話や、マリーナの話をしたりして、テントに帰った時には12時近かった。ひさびさに長距離を移動したので疲れた一日だったが、出会う人みんな助けてくれるので、本当に助かる。1人で旅しているけど、1人で回っているわけではないなあと実感した1日だった。

トラックにのせられたかわうそ号。
2メートルはみ出る。
さて、ポーテージだなどと調子に乗る
河童。
この後、また一苦労するとは思っていない。
hanimaruさんと記念撮影。
どうも、お世話になりました。
警察署で斜め積みになったかわうそ。
これで移動はしたくない。
すぐに棒を買って、支えを入れた。
ここで、かなり効かせてある。
マリーナの空き地にはらせてもらったテント。
道から陰になっているので、だれにも
みられない。