新日本海フェリーの思い出

2003年10月26日

冬眠中

 Y−14クラブの原稿を書いたあと、写真を送らなくてはとCDに焼いた写真を整理していて、怒りがこみ上げてきてしまった。何かというと、帰りのフェリーの中で食べた夕食の写真が出てきたからだ。もう過ぎたことだし、許してやろうかとも思ったが、この先、同じ「被害者」が出てもいけないと思い、このことを書くことにした。

 河童が乗ったのは、新日本海フェリーのニューあかしあというフェリーである。総トン数約2万トン。最大旅客数800人というどうどうとしたフェリーなのだが、この船には船として非常に重大な欠陥がある。それは何かというと、飯がまずいということである。これが異常にまずい。すばらしくまずい。もはや記録的にまずいのである。船の中ゆえに、値段が少々高いのは理解できるのであるが、まずいのは単に努力不足である。したがって、ここで非難させてもらう。

 ちなみにこのフェリーは、朝10時に小樽港を出港し、翌日の夕方5時に舞鶴に入港する。よって、普通の人ならば、昼、夜、朝、昼と4食船上で食べることになる。河童は、どうせ船の中は高いだろうと、あらかじめ初日の昼食は、乗船前にコンビニでおにぎりを買っていった。
 それはそれで良かったのであるが、さすがにそれ以降は持ち込まなかった。というのも、冷蔵庫があるわけでもないし、いくらなんでも危ないだろうと思って、夕食以降は船の中のレストランを利用しようと考えたのだ。
 そして夕食時にレストランに行ってみたのである。この船のレストランはビュッフェ方式になっていって、といえば聞こえはいいが、雰囲気はほとんど国道沿いのトラッカー御用達のドライブインである。河童の地元でいえば、「つるや」に近い感じなのだが、すでに置いてある状態からうまそうに見えない。つるやに置いてある総菜には、それなりの雰囲気なり臭いなり、その総菜から出る「私を食べてっ!」という訴求力があるものなのだが、ここにはそういう感じがまったくない。並べられている総菜は、みなどろ〜んとして「食べるんならどうぞ〜」とやる気がない。これは…と引いたものの、これしか食べるものがないのだから仕方がない。できるだけダメージを少なくしようと酢豚を選んでみた。これにご飯とみそ汁をつけて870円である。
 さて、この酢豚の味であるが、もはや筆舌に尽くしがたい。というか、はたしてこの物体が「酢豚」という分類にはいるのかどうか、日本中華料理学会酢豚分科会あたりで検証してもらいたいぐらいの代物であった。豚肉がまずい。衣が異常に粉っぽくて、しかもどろどろである。冷凍食品にしても、これほどひどい状態にならないはずである。からまっているあんも、どういうふうに味付けをしたら、いったいこんな味がだせるんだろう?と疑問に思うぐらいにまずかった。これしかないので、しかたなく食べてきたが、これまでの人生で、いや河童生で、まちがいなく一番にまずい酢豚である。しかし、どこの食材なんだ? それが最大の疑問である。
 そして翌日、朝飯を食べにいった。ここでは洋風盛り合わせ620円をチョイスした。オムレツとソーセージがついた、まあ洋風のセットである。これにご飯を食べるのもどうかと思ったが、何となく手にしてしまった。というより、他のものがあまりにショボかったので、選択の余地がなかった。で、結果は…である。こんなものが食えるか〜!という怒りを胸に、それでも870円はもったいないと、泣きながら食べた。そうしてレストランを出てくると、廊下にカップ麺を持った人が歩いていった。

 結局、昼は抜くことにして、ニューあかしあ船上で食べたのは2食だけである。フェリーの飯、食うべからず。新日本海フェリーにいいたいことは、レストラン営業禁止だ〜! 小樽保健所も、あんなまずいところに営業許可出すなよ。観光都市小樽の品位にかかわるぞ。フェリー内の食事は、売店でカップ麺と冷凍食品売ってくれればいい。

 ニューあかしあには、もう一つ秘密があって、自販機の飲み物、ソフトドリンクは120円で地上と同じ値段であるが、発泡酒、ビールなどアルコール類はかなり割高になっている。やることのない船上で、しかも飲酒運転のおそれのないところで、これである。

 結論はただ一つである。すべて持ち込め!

ライス200円
みそ汁120円
酢豚550円
計870円なり。
わざわざ見送りに来てくれた上天気さん。
本当にお世話になりました。
これは30分あとに出発する新潟行き。
やっぱりでかいな〜。
さらば小樽よ。
セルフタイマーで撮ったんだが、自分で
撮っているとすごく不審がられるんだよね。
河童の写真はほとんどセルフタイマー。