小樽ふたたび

2003年10月4日

北海道小樽市

 どこから説明すればいいんだろう? ともかくまた小樽に来てしまったのだ。

 9月29日は、あちこち電話したにもかかわらず、かわうそ号を運んでくれる運送屋がないことが判明。レンタカー会社に電話するが、地震の影響もあって車がないと言うことで、1日終わった。

 9月30日は、またしてもあちこちに電話をかけて、レンタカーを何とか手配し、荷物をまとめた。

10月1日
 レンタカーを借りに行く前に、「FMねむろ」に出て、あれやこれや話をする。何かリクエストを、と言われたので、迷わず「アンパンマンのマーチ」をリクエストする。これについては、いずれ詳しく書くつもりだが、暇な人はこの歌の歌詞を読んでほしい。
 5時にレンタカーを借り、友人が帰ってくるのを待って、珸瑶瑁までかわうそを取りに行った。根室の市街地から珸瑶瑁まで20キロ。車で30分かかる。二人でかわうそを持ち上げて、トラックにしばりつけ、8時に根室を出発。一路、小樽をめざす。ともかく真っ暗。人工の光がほとんどない中を、ひたすら走った。しかし、つかない。ずーっとつかない。どうしてもつかない。なにしろ、根室ー小樽間、片道500キロである。つくわけがない。帯広まで5時間。さらに日勝峠を越えて、ただただ西へ向かう。
 明るくなった頃、札幌に着いた。札幌で燃料を入れ、小樽に。

10月2日
 朝8時に、小樽の菊池さんの工場にかわうそを置かせてもらって、そのまま帰路に就く。小樽滞在30分。「いかん、まにあわん」と、朝8時半に叫びながら車を飛ばす。なにしろ根室のレンタカー会社は、夕方6時までしかやっていない。それを過ぎると、さらに1日分レンタカー代がかかってしまうのだ。そこで、帰りは高速をすっとばして行くことにする。しかし、それでも遠い。
 夕張で高速をおり、そこからまた峠道に入る。北海道は、いらないところに高速があって、肝心なところに高速がない、というが、それを実感。どうせ一般道80キロで走ってるんだから、高速なんかいらんだろう。そんなもの作る金があったら、日高峠と日勝峠にトンネル掘れよ。
 なんとか釧路に着いたのが3時半。釧路から根室まで2時間半かかるから、もうぎりぎり。この辺りから右足にさらに力が入って、前の車ぴったりについていく。しかし、いくら右足を踏んだところで、しょせんは借り物のトラック。上り坂になると、ばんばん後ろから追い抜かれる。どうでもいいが、時速nキロで走っている河童を追い抜いていく車って、いったい何キロだしてんだよー。
 5時45分、ぎりぎりでレンタカー会社に滑り込む。無事、車を返したものの、根室は雨。その中をとぼとぼと駅まで歩く。10時に出発するバスのチケットを購入し、そのままバスターミナルに座り込んだ。友人と、最後に飲む約束をしていたのだが、彼の仕事が終わるまで、ここで待つことにした。というより、もううごけん。
 その後、友人に拾ってもらい、アパートで飲む。10時に駅に行き、バスに乗った。席に座り、リクライニングを倒したとたんに意識がなくなった。

10月3日
 朝6時半に札幌に着く。このまま小樽に行くと、早すぎるので時間をつぶそうと地下街をうろうろする。しかし、7時になるまでどっこもあいてない。ベンチに座って、店が開くのを待つ。7時になって、ようやく店が開いたので、さっそくコーヒーを飲む。ついでに、たまっていたメールの返事を書いて、ラージサイズのコーヒーをあける。飲み終わったらようやく目が覚めて、今度は腹が減ってきた。そこで、隣にあったなか卯にはいって牛丼(並)を頼む。疲れているので、ぜいたくをしてこだわり卵も頼んだ。妙に丈夫な黄身を割りながら、鶏卵の栄養はエサにつきるらしいなあと、根室の友人が語っていたことを思いだした。ちなみに、この友人は農業関係の団体に勤めていて、当然だが酪農をはじめとした農業に詳しい。彼に根釧台地を案内してもらったので、河童は妙に根釧台地に詳しくなった。
 その後、ラッシュを避けて小樽に着いた。ともかく寝させて、と頼んで、そのまま寝込む。運転とバス移動の疲労で、意識朦朧である。3時に目を覚まして、運んだ荷物の整理にかかる。珸瑶瑁からは、着の身着のまま逃げ出してきたので、テントは濡れたままビニール袋に放り込んであるし、ほかのものも、ともかく持てるようにと、むちゃくちゃに詰め込んであったのだ。
 夕方、菊池さんと一緒に焼き肉に行く。菊池さんが「根性食いだぞ」というので、なんのこっちゃと思っていたのだが、肉とおにぎりが出てきて唖然となった。なんだこのおにぎりは。大きさが半端ではない。手の平の大きさをはるかに越えて、というより手で持てない。肉と一緒に必死に食べた。おかげでまったく飲めない。飲むどころではないのだ。でも、がんばって完食。漕ぐことには、まったくがんばらないが、こういうことにはがんばってしまうのである。河童的には正しい努力の方向である。
 その後、帰ってきて9時に寝込む。腹が一杯になったら、寝るしかないのだ。

10月4日
 今朝なのであるが、6時半にフェリー乗り場に行って、舞鶴行きのトラックドライバーに声をかけた。しかし、様子を聞いてみると、この時期、北海道から出るトラックは荷物が満載だそうな。ジャガイモ、にんじん、サケ、いくらと荷物はいくらでもあるらしい。事情を話すと、だったらフェリー会社に相談してみな、といわれて、新日本フェリーの窓口に相談すると、中から美人が出てきて、相談に乗ってくれた。フェリー会社では直接荷物を扱ってないらしく、マリネックスという会社に紹介してくださるということで、午後2時現在、連絡待ちになっている。

 というわけで、いい返事がもらえるといいんだけど。マリネックス、頼むよ〜。

友人のところにあったどんぶり。
いいたねって…。
FMねむろ。
こんな道が延々続くのだ。
もういや。助けて。
小樽に着いたら、虹がかかった。
河童とかわうその前途を祝していると
思いたい。
虹の根本が見えたので、撮ってみた。
子供に説明するのにちょうどいい。
理科の先生、いりませんか?
根性食いの理由。
このオバケおにぎり、ご飯の量は、
どんぶり2杯分あるらしい。
こういうものは、意地でも食わないと
気が済まないのが男というものだ。
いや、河童だからオスなんだけど。