北の宿から(2泊目)

2003年9月14日

北海道稚内市

 こんなことを言うと北海道の人から反発を食らうのは必至であるんだが、やっぱり北海道の人は台風をなめているとしか思えない。たぶん北海道でしか流れていないと思うが、この台風の中、のんきにキャンプしていた人がいたようで、倒れた木がテントを直撃して中で寝ていた(!)方が重体になっている。先だって台風10号の時にも、江差でテントをたたむ河童の隣で、テントをはっている親子連れの話を書いたが、どちらもふざけているとしか思えない。いくら弱まるとはいえ、台風は台風なのだ。前回の10号では、台風の前日に遊びに行って、電車が止まってしまい、車で迎えに来てもらった親子が川に落ちた事故が起こったが、これも含めて台風を甘く見すぎである。これを読んでいる北海道の人は、もう少し台風について警戒してもらいたい。九州の人などからいわせたら、台風の前日に遊びに行ったり、当日にキャンプしているなどというのは言語道断なのだ。台風の準備はとにかく早めに。そして行動は慎重に。北海道でも、台風は台風だ。

 稚内の台風は、朝には温帯低気圧にかわったらしい。風は夕方になってもあまり落ちなかった。温帯低気圧にかわったからといって、もう大丈夫などと考えるのは素人もはなはだしいので、くどく解説しておくと、台風が温帯低気圧(熱帯低気圧)にかわるというのは、実際にはほとんどあてにならない。一応、台風の定義の中に、風速が何メートル以上であることという条件があって、ほとんどこれで台風の認定されるのであるが、最近の気象庁は衛星写真から風速を推定するという、かなり横着な観測方法を主に使っているので、台風になる前の熱帯低気圧や、衰えたはずの温帯低気圧が、実は台風であったなどということは、実に良くあると思って間違いない。
 河童も経験があるが、熱帯低気圧というので遠慮なく真ん中をぶっちぎった(若かったね、オレも)ところ、中に入ってみればしっかり風速50ノット(25メートル)吹いていて、大変な目にあったことがある。観測点のない洋上のことなぞ、あてにならないと思った方が賢明である。海に出られる方はご注意されたい。
 ちなみに、今朝河童のスントは、気圧985ミリバールをさしていた。985ヘクトパスカルと言ったら、低気圧として考えたらとんでもない大きさだということもあわせておぼえておいて欲しい。温帯低気圧にかわったんだって〜、もう大丈夫じゃん〜などとはゆめゆめ思わぬように。死ぬぞ。

 サプリメントの話を書こうと思っていたのだが、全然関係のない話になってしまったな。まあいいや。今日は、本当に1日寝ていた。朝、夕とかわうそ号を見に行ってきたが、それ以外はずっと寝ていた。おかげで体が痛い。明日はテントに戻る予定だ。明後日には何とか出たいけど、海次第だなあ。思わぬ長期滞在になってしまった。稚内は、船員用のいろいろな施設もあっていい町なんだけどね。早く南へ帰らないと寒くなってしまう。最低気温が海沿いでも10度以下になったら、残りの北海道はすべてポーテージとする。ちなみに、内陸部ではすでに0度近くまで下がってんだな。河童もかわうそも、冬眠にはいっちまうぜ。

台風一過のかわうそ号。
昨日移したビット。
今朝は潮位がさらに上がっていた。
クラゲがここまで来てるってことは、水がここまで
来ていたってこと。
もう少し上がっていたら危なかった。
作業船の旗がちぎれそうにはためいていた。
風はまだ強い。