かわうそ号、ついに最北の地に

2003年9月9日

北海道稚内市

 うっひょう! とうとう、やっと、ついにやってきました稚内市。最南端の地、枕崎を出てから4ヶ月。長い道のりだった〜。さあ、帰ろう。

 と、まあここから一気に本州までポーテージしたい気分なんだが、江差で知り合ったヨット乗りに、苫小牧のヨット乗りを紹介されているので、苫小牧までは漕がないといけないんだよね。まあ、その間とばすけどさ。
 ちなみに、こちらの気候は秋です。昼間の最高気温が20度に達しない日があります。最低気温が13度とかの日があって、この日はさすがに寒かった。漕ぐ日は3時半に起きて、日の出の5時に出発しているから、テントの収納、荷造りは、ほとんど最低気温の中でやっている。札幌でしいれたモンベルの下着はこう言うときに活躍するのだ。しかし、漕ぐときの服装は、上はさすがにウィックロンTシャツを一枚増やしたが、下はパドリングパンツに直接セミドライスーツを着ているので寒い。稚内で、安いももひきを仕入れて、ヒザから少し下で切って、ドライの下着を作るつもりでいる。ドライの内側も、2日も3日も洗わずに使っていると、さすがにべたべたしてくる。ここのところ、日没ぎりぎりまで漕ぐ日が多いし、なにより気温が低いので下手に水をかけると翌朝までにかわかないので、漕いだあともそのままなのだ。ドライの下に着ている服も同じで、3日間はかなわん。

 留萌から、羽幌、遠別、稚咲内ときたのだが、羽幌、遠別は、まあ町だった。羽幌は温泉もあったし、コンビニも3軒ほど見かけた。遠別も北海道のコンビニ、セイコーマートがあって、買い物はできた。問題は稚咲内で、ここはなーんにもない。もともと、この港が地図にも載っていなくて、どうしようかと思っていたのだ。小樽にいるときに、ネットの地図でやっと見つけて、ほっとしたところなんだな。もしこの港がないとすると、1日4〜50キロのかわうそ号としては、かなり苦しい日程になってしまうのだ。
 だが、さすがにサロベツ湿原の真ん中にある港だけあって、すばらしく何もなかった。道路も、両脇は原野で、まるでフロリダの田舎道である。出てくるのがワニぐらいならかわいいが(よく出るんだ、フロリダでは)ヒグマなんぞ出て日には目も当てられない。実際に出たのはブヨだったが、これも虫除けをつけたとはいえ、たまったものではなかった。

 ともかく、最北の町に着いたし(最北端は宗谷岬なんだが、そこにはなにもない)、ちと休息して、南へ戻るぞ。とはいえ、ここから東へ向かうと、もっと寒くなるんだよな〜。河童、10度以下になったら冬眠しますので、期待しないように。それから、河童がどこまで南下するかなんて、賭け事するのも禁止です。去年は、河童が大間を越えるかどうか賭けてた奴らがいた。収益金の半分は、河童の保護のためによこさんかい。

留萌駅
ここはまだ建物がある。
ここは羽幌の港。
サングラスはすでにこわれかけている。
普通のカヤックがどうなのか知らないが、
1日12時間も海の上にいるとなると、
デッキの上はこうなる。
納沙布岬までは、こんな原野が延々続く。
風力発電の風車が30基ならんでいた。
砂浜漕ぎは禁止事項のひとつだが、
原野も漕ぎ禁止にしようとつくづく思った。
ところどころに、こうして民家がある。
冬なんかどうしてんだよ。
利尻島に沈みゆく夕日で写真を撮ったが、
当然逆光だわな。
ここが納沙布岬です。
けっこう吹いていた。
岬の先端の灯台。
この下はめちゃくちゃに浅い。のこのこ
漕いでいたらパドルがあたった。
しっかり観光地になっていて、土産物屋が
ならんでいた。
そしてこれが稚内駅。
市内の様子はまた報告します。
ともかく、ここまで来たんだから。
観光でもここまではこんぞ。